本を読んだり、読まなかったり

449 廣野由美子 『批評理論入門 「フランケンシュタイン』解剖講義」 中公新書

メアリー・シェリーの有名な小説を、それぞれの批評理論でさばいてみせるというもの。前半は「語り手」「時間」など各種切り口で論じる「小説技法篇」で、デビッド・ロッジの『小説の技法』(これもこないだ読んだのだが感想を書くのを忘れてるな)を参考にしている。後半はおなじみ「脱構築」「ジェンダー」「新歴史主義」などの各理論で次々に料理してみせる「批評理論篇」。

何よりも『フランケンシュタイン』という小説がこのような試みにぴったりであることに驚く。たしかわたしが通う学校でもこの小説を題材にした批評理論のクラスがあったはずだ。最初にこの発見した人はエライ。

批評は料理みたいだとときどき思う。フレンチの巨匠がいたり、中華の大御所がいたり、いやいや、タイとかベトナムあたりが今日び面白いんですよ、とか、いやいや、わたしはなんといっても和風がしっくりきますね、とか。優れた料理を食べると感心したり感動したりするが、やっぱり定期的に、「たまには料理を忘れて素材をそのまま食べたい…」とも思うんだよね。
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by tummycat | 2009-06-02 09:10