本を読んだり、読まなかったり

512 山田詠美 『色彩の息子』 新潮社

『学問』読みたいのに、いま261人待ち!

著者は「色を持たない言葉というものを使って、色の世界を描きたいと思った」そうだ。どうして「息子」なんだろう。「娘」ではなくて? これは金色、赤、青などの色をテーマにした恋愛小説集。それぞれの話の途中でその色のページが挿入されていて、色を楽しむ。でも最初の金色と最後の銀色は紙質が違って、しかも色が片面なのが残念だなぁ。そういえば、幼稚園の頃、クレヨンのそれぞれの色に物語めいたものを想像していたっけと、挿入された紙にさわりながらなつかしく思い出した。幼稚園のわたしは「焦げ茶色」が好きであった。

小説はどれも短いが、それぞれが味の濃厚なプチ・フルールのようで、舌でゆっくりと味わって読むのが楽しかった。わたしの好みは茶色の「埋葬のしあげ」かな。
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by tummycat | 2010-02-17 15:41