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本を読んだり、読まなかったり

086 「三十すぎのぼたん雪」 田辺聖子著 (新潮文庫)

病院へ行って帰る間に読んだ本。いつものやんわりした関西弁にやんわりと浸りたかったのだが、どうしてどうして、結構凄みのある話も入っている。この人の小説は結婚を強く意識する女性がよく出るのだけど、どうしてそんなに結婚にこだわるのかと、わたしはいつも首を傾げる。自分がすんなり結婚してしまっているせいなのか。結婚していないって、そんなに辛いこと?

憎むほど、深くかかわりあえる男が欲しい。
(中略)
私には、毎夜帰ってくる男というものが奇跡みたいに思われる。どの女をみても万難を排して毎晩、帰りたくなるような女にみえぬのに...。それでも男たちは帰ってくるのだ。(p213)

まぁ、たしかに。
by tummycat | 2004-02-10 00:00 | た行