本を読んだり、読まなかったり

139 「スノー・グース」  ポール・ギャリコ著 (新潮文庫)

フランス旅行中、元気だった前半に読んだ本。

 ポール・ギャリコの作家としての出世作。「スノー・グース」は怪我をしているのを助けられた白い雁と孤独な男と少女の美しい物語。物語の最後を作者が伝聞の形で書いているところが劇的なエンディングを更に効果的にしている。

 最近メールをいただいた方は、思わず涙するほどの美しい物語だとおっしゃっていた。たしかに感動的で悲しい物語だけれど、わたしは少しも泣けない。なぜなんだろうかと考えた。理由のひとつは主人公が男性で雁を助けた少女が最初は子供だったのに成長して大人になりふたりの間に恋愛感情がめばえているところかな。ずっと子供のままなら泣けたかもしれない。もうひとつの理由は、最後のシーンはドイツ軍対イギリス軍の闘いなのだが、当然のことながらドイツは悪の象徴のように描かれているところがひっかかるのかもしれない。
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by tummycat | 2004-11-01 00:00 | か行