本を読んだり、読まなかったり

276 「作家の猫」 平凡社

図書館の予約の順番がやっと巡ってきた。
内外の作家と可愛がった猫の写真をエピソードと共に集めたもの。ぶさいくな猫、美人の猫、強そうな猫、のんびりした猫、いろいろ。モノクロの古い写真がいい雰囲気。

武田百合子などその文章に飼っている猫が出る作家については「ああ、これがあの猫なのか」と興味深い。武田家の「たま」は想像していたよりもどっしりとしている。「旗本退屈猫」と呼ばれていたそうな。

人間みたいに火鉢のふちにちょこんと両手を置いている賢い猫もいる。ごろりと寝ころんだ人間と背中合わせでやはりごろりと寝ころぶ猫もいる。作家と同じぐらいの存在感。さすが、猫。

それにしても、この本に目を通してわたしが一番感心したのは、日本の作家がいかに畳の上に座って座机で書いているかということだった。畳に座るのが苦手なわたしにはいろんな作家たちが大同小異の書斎で畳の上に座っている姿が大変不思議なものに映る。三島由起夫や開高健でさえ畳に座っている。ズボンで畳はどうも違和感があるなぁ。膝が出ちゃうんじゃないの?

今の作家はきっと違うだろうけれど。村上春樹が畳の上で書いている様子は想像できない。いつ頃、誰あたりから、畳から椅子へと移行したのだろう。畳で書いた作品と椅子と机で書いた作品の違いは微妙にありそうだ。
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by tummycat | 2006-11-08 19:02 | その他