本を読んだり、読まなかったり

282 ヘンリー・ジェイムス 「デイジー・ミラー」 新潮文庫

ヘンリー・ジェイムスの小説は「ねじの回転」についで2冊め。ヨーロッパにやってきたアメリカ娘が同じアメリカ人の上流社会から顰蹙を買うようなことを無邪気にやってのけ、挙句の果てに病気で死んでしまうという話。これを「新大陸と旧大陸のギャップを描いている」といえないこともないだろうけれど、それより何より、こういう女ってどこの大陸にもどこの時代にもいるんじゃないだろうか。実はこれを読んでいる間、わたしが某企業で働いていた頃の同僚の女性のことを思い出して仕方がなかった。美人で無邪気で異性に対しておおらか。そういう女はどこにでもいるものだ。災難なのは、このタイプの女と一緒に働かなくてはならない女である。全く。たいへんなストレスだったよ。しかし男から見るとこういう女は「無邪気」ということで肯定的に評価されるのだ、いつの時代も。
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by tummycat | 2006-12-08 22:09 | さ行